A-PETシートは、PET樹脂から作られたシートです。(PETは「ペット」と読みます。)
★ PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)とは・・・
PET(ポリエチレンテレフタレート)は、テレフタル酸とエチレングリコールを重縮合して得られる飽和の熱可塑性ポリエステルです。融点約250℃、ガラス転移温度約70℃の透明性・強靭性・剛性・耐熱性などに優れた結晶性の樹脂です。しかしPETは結晶化速度が遅い為、成形材料としての使用が遅れました。その後、易結晶化グレードが開発されて使用が広まっていきました。
PET樹脂の種類
A-PET(Amorphous “アモルファス”-PET)
結晶化速度が遅いことのメリットとして、結晶構造が発現しないように急冷却すると透明化しやすいことがあげられます。これによりブロー成型による透明なPETボトルや押出成形による非結晶性のA-PETシートが作られています。A-PETシートは真空成型のような熱成形ができ、これにより用途分野が広がっています。
※ アモルファス(amorphous)あるいは非晶質とは、結晶構造を持たない物質の状態のことをいいます。A-PETは、PET樹脂を結晶化させないものになります。
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C-PET(Crystallized”クリスタライズド” -PET)
A-PETに対して、結晶化を進めて作られたものをC-PETといいます。結晶化が起こると透明であったものが白化し表面が固くなります。加えて耐熱温度が70℃から220℃まで上がります。この特性を利用して、電子レンジ・オーブン対応の食品容器などが作られています。
G-PET(Glycol-modified”グリコール-モディファイド”-PET)
G-PETは、ポリエステルに、エチレングリコールの一定含有量をシクロヘキサンジメタノール (CyclohexaneDimethanol・CHDM)で代替したグリコール変性ポリエステルです。CHDMが添加されることによって結晶化の防止・成型性の改善・優れた衝撃強度及び透明性を可能にしたものです。簡単に説明すると、G-PETはPET樹脂(A-PET)を重合する際、もうひとつの成分を付加することにより、非結晶化を実現したものと言えます。
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